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 最初は課題曲I、平山雄一さんの《トイズ・パレード》です。

 まず、会報『すいそうがく』の平山さんのメッセージを読んでみましょう。最も重要なメッセージは「とにかく明るく楽しいマーチを作ろうと思い、キャッチーなメロディーとコミカルなリズムを意識して作曲を始めました」(『すいそうがく』No.212 p.1)という部分なのではないでしょうか。総譜のメッセージの最初にも「『おもちゃたちが愉快に歌っている』ような、とにかく明るく楽しいマーチを作ろうと思い、作曲しました」(『課題曲I総譜』)と書いてありますね。また、行進曲という曲種ではあるものの「物語」を持たせても良い、ということも書いてあります。

 行進曲なのに「物語」があるというのは、めずらしく思うかもしれませんが、平山さんが突拍子のないことを言っているわけではありません。例えば、オペラの中に出てくる行進曲は、そのオペラの物語の一部を担っています(R.ワーグナーの楽劇《神々の黄昏》第3幕の〈ジークフリートの葬送行進曲〉など)。あるいは、曲中に出てくる行進曲もその作品の物語の一部を担っています(G.ロッシーニのオペラ《ウィリアム・テル》の〈序曲〉後半など)。H.ベルリオーズの幻想交響曲などを見てみれば、オペラとは関係のない器楽作品でも、行進曲が物語性を持つことはあり得ることです。
 それから、この作品を見ていく上でぜひ聴いてみて欲しいのは、ドイツの作曲家L.イェッセル(1871 - 1942)の《おもちゃの兵隊の行進》です。日本で育った方で、この曲を聴いたことがないという方はいないと思うのですが(聴いていただけば、その理由がわかると思います)、実はこれも「おもちゃの兵隊」の物語を描いた行進曲。《トイズ・パレード》との繋がりはわかりませんし、なにも関係ないかもしれません。しかし、平山さん以外の作曲家が、どのように「おもちゃ」の物語を行進曲の中で描いたのかを知ることで、《トイズ・パレード》の見方も変わるかもしれません。

 さて、分析に入る前のお話しはこれぐらいにして、実際に作品を見ていきましょう!
 最初に《トイズ・パレード》の全体像を示します(図1

図1:《トイズ・パレード》の形式の概略

 外見上は行進曲の定型に則っているように思いますが、果たして...。

 まずは序奏。この序奏、極めて短い。図1ではT. 1 - 4としてありますが、序奏として機能を持つのは実際にはT. 1 - 2のみです。この序奏、吹奏楽が好きな方ならば、聞き覚えがあるのではないでしょうか?(譜例1

譜例1:J.P.スーザ 行進曲《雷神》冒頭

 そう、J.P.スーザの行進曲《雷神》の冒頭、上と下の声部を逆にすると《トイズ・パレード》の冒頭とほとんど同じになります!行進曲の神さまと言っても過言ではないスーザへの、平山さん流のオマージュなのかもしれません(個人的にこういうの、好きです!)。
 しかし、そこは単に声部を逆にしただけではなく、スーザが完全に2つの声部のみで作った序奏を、平山さんは和音を付けることで、異なるキャラクターを得ることに成功しています。T. 1 - 2の間、基本的にC音 - E音 - G音の和音、すなわち《トイズ・パレード》の中心的な調であるF-Durのドミナンテ(属和音)が響いているのです。
 調性のある音楽作品の場合、(ロマン派以降の音楽は事情が異なりますが)多くは作品の中心となる調のトニカ(主和音)で始まるのです。譜例1のスーザの行進曲でもC音のみが最初に鳴っているので、ドミナンテで始まっているように思いますが、もしかするとトニカ(F音 - A音 - C音)の可能性もわずかに残されています(いや、普通はドミナンテとして認識すると思いますが...!)。
 ともかく、このトニカ以外の和音で始まることは、驚きを持たせるわけです。譜例2を見てください。

譜例2:L.v.ベートーヴェン 交響曲第1番 ハ長調 op.21 第1楽章冒頭

 譜例2はベートーヴェンの《交響曲第1番》第1楽章の冒頭です。C-Durの作品の冒頭が、C-Durのトニカ(C音 - E音 - G音)ではなく、サブドミナンテのドミナンテ(ややこしい)から始まっています。つまり、あたかもF-Durの曲のように始まるわけです。そして、ベートーヴェンの作品ではT. 8まで明確なトニカが出てきません。これは、聴き手を驚かせると同時に、C-Durのトニカへの期待をどんどん高める効果があります。
 そんなわけで、《トイズ・パレード》の冒頭2小節間のドミナンテ(しかも単なるドミナンテではなく、第7音を加えたもの)も、スーザへのオマージュと相まって、わたしたち聴き手をワクワクの極みへと連れて行ってくれます。

 さて、動機的なことに目を移してみると、この序奏がとても大切なことに気が付きますが、とりあえず今は、動機をメモしておきましょう(譜例3)。

譜例3:《トイズ・パレード》序奏の動機

 さて、このワクワク感満載の序奏からどのような旋律が出てくるのでしょうか。
 そこで登場するのが、クラリネットが奏する主題1(T. 5 - 12)。この旋律は、序奏に続くのにはぴったりな旋律です。それはなぜでしょうか。譜例4を見てみましょう。

譜例4:《トイズ・パレード》動機Aと主題1冒頭

 譜例4の動機Aと主題1の楽譜がずれている理由、わかりますか?間違いではありませんよ!
 良く見てみると、主題1の冒頭は動機Aのリズムが少し変形している形になっています。つまり序奏と主題1は兄弟みたいなもの。なるほど、それならば似ていますよね。
 ただ、それだけでそんなに繋がりがよくなるものなのでしょうか。
 というわけで、さっきは全然見なかったT. 3 - 4の第1ホルンを見てください。1拍目裏から実音でC音 - D音 - F音と進んでいるのがわかると思います。これは、主題1冒頭の最初の3つの音と同じですね!T. 3 - 4の間は第1ホルンよりも高い音を演奏する楽器はないので、裏拍で刻んでいると言えど、主題1の予兆はしっかりと示してくれています。
 このように主題1は序奏に続くべく現れている、というわけです(もしかすると、主部を先に作って序奏を後から作ったのかもしれませんね。J.ブラームスの《交響曲第1番》の、主部と密接に繋がるあの素晴らしい序奏も後から作られたと言われているのと同じように...)。

 さて、主題1についてはもうひとつ個人的に見ておきたいことがあります、それはD音の存在です。このD音が存在することで、主題1は2つの枠組みを獲得しています(譜例5)。

譜例5:《トイズ・パレード》主題1冒頭の枠組み

 譜例5のように、旋律の一番高い音(D音)と一番低い音(C音)を抽出してみるとC音の枠組み(赤色)とD音の枠組み(青色)が浮かんできます。C音はF-Durの第5音、つまりドミナンテの音ですが、それではD音はなんなのでしょうか。これはF-Durの平行調であるd-Mollの第1音、主音の音です。
 まず、C音というドミナンテの音が、旋律の枠組みを作ることにより、旋律が完全に終わった印象がなくなります。T. 6の4拍目はトニカが鳴っているにも関わらず、続きが欲しくなりますよね。
 D音という平行調d-Mollの主音の枠組みは、この旋律に一抹の寂しさを与えています。《トイズ・パレード》は、平山さんの言葉によれば「とにかく明るく楽しい」作品ですが、「明るく楽しい」のを描くためには、その逆が示されなければなりません。つまり「暗く寂しい(『楽しい』の反対は『つまらない』ですが、この曲はつまらなくないので、『寂しい』にしておきましょう!)」部分があることで、はじめて「明るく楽しい」ということが認識できるのです。そのために、このD音の雰囲気が重要な役割を果たしているのではないか、ということです。
 ちなみに第1マーチ全体の旋律を譜例5のような方法で見てみても、このC音とD音の枠組みが存在し続けていることに気が付くと思います。さらに言ってしまえば、第1マーチの確保の終わり(T. 20)まで、枠組みを延長して考えることができます。そう考えてみると、このちょこまかと動き回る可愛らしい主題1が、実はとても長い流れを持っている旋律であることがわかるのではないでしょうか。

 D音の枠組みの役割について書いた中で「暗く寂しい」部分が必要だ、という考えも書きましたが、それはD音だけが担っているものではありません。
 主題1の後半(T. 9 - 12)を見てみましょう。ここは、伴奏の和音がとても素敵!(譜例6

譜例6:《トイズ・パレード》主題1後半(T. 9 - 12)の要約

 譜例6のT. 2(《トイズ・パレード》T. 10)に注目してみましょう。ここでVIという記号がたくさん出てきますね。これはF-Durの第6音上に出来る和音、すなわちD音 - F音 - A音を示しています。この音から出来る和音はd-Mollのトニカ!この小節だけd-Mollが顔を覗かせることで、一瞬寂しげな響きになります。どうやら、譜例5で考えたD音の枠組みの役割というのも、あながち妄想ではなさそうです。
 譜例6のT. 4(《トイズ・パレード》T. 12)のバス声部の印象的な音形も、もうお気づきのように、主題1の冒頭の動機=序奏の動機Aに基づいたものです。

 さて、今度は主題を確保します。確保とは、旋律を曲に定着させる、つまり「この旋律はこの作品の中心です」ということを示すために行う技です。多くは最初の提示よりも大きな音量や、楽器の編成を大きくして奏されますが、《トイズ・パレード》も例外ではありません。T. 13からの確保はトランペットが中心です。
 この確保の部分で興味深いのは、T. 14の低音楽器群の音型です。この音型は序奏の動機Aのリズムに由来していることはわかりますが、これもまた、序奏と同じように音楽史上有名な行進曲を思い起こさせます(譜例7)。

譜例7:F.シューベルト《3つの軍隊行進曲》D733より〈第1曲〉冒頭

 さて、主題の確保は、主題1と全く同じことをするわけではありません。例えばT. 16は旋律も、それに付けられている和音も変わっています。ここではB-Durを匂わせる和音を使っていますが、これもトリオの雰囲気を先取りするようで素敵な部分(ダイナミクスの指示が細かいことから、鍵となる部分であることがうかがえます)。

 第2マーチの始まりは譜例を出す必要もないでしょう。主題2とも言える低音楽器群の旋律は、序奏の動機Bに由来しています(同じようにT. 22のリズムは主題1冒頭に由来しています)。
 ここで、ひとつ疑問が生まれませんか?
 なぜ、第2マーチは序奏の動機Bをほぼそのまま使っているのでしょう。これではあたかも最初に戻ってしまったようです...。
 うーむ、考え方を変えてみましょう。この第2マーチは、第2マーチなのではなく、序奏の再現と展開を同時に行っているのではないか、と。例えば、A.ブルックナーは《交響曲第9番》の第1楽章で序奏の再現と展開を同時に行っていますが、それと同じようなことが《トイズ・パレード》でも起きていると考えてみたらどうでしょう。そのためには、とりあえずトリオまで見ていく必要があるので、この議論は一度置いておきましょう。

 第2マーチの後半(T. 28 - 35)は、解釈が大きく分かれる部分かと思います。これまで、比較的シンプルな和音の進行を伴ってきた音楽が、ここでガラッとその雰囲気を変えてくるからです。わたしは、この部分をまとめて「ドミナンテ領域」であると考えています。g-Moll、a-Mollを経由してはいますが、第2マーチの開始(T. 21)も、最終的にたどり着く和音(T. 35)もF-Durのドミナンテだからです。つまり巨大なドミナンテの枠の中で、調の揺らぎが見られるのではないでしょうか(譜例8)。

譜例8:《トイズ・パレード》第2マーチの和音の要約

 譜例8の中で黒い連桁で繋がっているC音が全体を囲っているのがわかります。また、譜例8からわかるのはそれだけではなく、この第2マーチの中心的な調がF-Durとa-Mollであるということです。a-MollはF-Durに対して3度上の調(ちなみにF-Durの平行調であるd-Mollは3度『下』の調)。ちなみに、3度関係の調というのは、シューベルトがその楽曲全体の調構造を作る際に好んだ調でもあります。《軍隊行進曲》の動機が現れることが、それと関係しているかはわかりませんが、色々な想像ができますね。
 また、T. 28からをa-Moll以外で分析する方法もあるはずです。しかし、わたしがT. 28をa-Mollとしたのは、譜例8のT. 23の後に四角で囲まれている和音が鳴るからです。この和音によって、T. 28からのa-Mollの準備がされているとわたしは考えています(別の要因もありますが、それは後程)。

 さて、この第2マーチは旋律の小節構造も興味深いところではありますが、あまりに色々書いてしまうと、みなさんの楽しみがなくなってしまうので(もうすでに書き過ぎか...?)、それはまたの機会にします。

 T. 36からは再び第1マーチが現れます。ということは、やはり第2マーチは「序奏の再現と展開」という役割を担っていると言えるかもしれません。ここで、図1の《トイズ・パレード》の全体像を更新することにしましょう(図2)。

図2:《トイズ・パレード》の形式の概略(新)

 さて、トリオにたどり着きました。
 トリオの冒頭も序奏を再現しています。このように序奏が何度も出てくるのはなぜなのか、というのを考えてみても良いかもしれません。
 このトリオ冒頭の序奏のすごいところはF-Durのドミナンテで開始した作品冒頭の序奏を、(トリオだけで見ればB-Durのドミナンテではありますが)F-Durのトニカで再現しているところです。つまり、作品冒頭とトリオの冒頭で大きなカデンツ(ドミナンテ→トニカの枠組み)を形成しているように考えることができませんか?
 これは考え過ぎだと思われるかもしれませんが、トリオ以降に序奏の再現が置かれることがない(第2マーチも再現されない)ことからも、わたしはこの枠組みは確実に存在しているものなのではないかと考えています。
 さて、この見えない(聴こえない)大きな枠組みが何を示しているのかと言うと、トリオから新しい世界が広がるということです。もちろん、主部とトリオの間に音楽的な繋がりはあるものの、トリオでは主部とは違う音楽をはじめるために、トリオの冒頭に序奏が(楽曲冒頭のドミナンテを回収するかたちで)置かれているのではないでしょうか。

 そういえば、トリオの旋律は主題1や主題2とは異なり、とても優雅な旋律ですね(それでもleggieroの指示があるのがなんともにくい!)。T. 46以降の和音の繋がりも見てみましょう(譜例9)。

譜例9:《トイズ・パレード》T. 46 - 53の和音の要約

 半音階をとても効果的に使い、次の和音のドミナンテを差し込むことで、旋律のみならず和音も優雅な流れを持っています。シューベルトやワーグナーの幻想的な音世界を思い起こさせます。
 譜例9の後半(T. 51)からを、わたしはD-Durで分析しました。g-Mollと取ることもできるかもしれませんが、ここがD-Durになることで、主部に時折影を落としていたD音やd-Mollのトニカ(F-DurのVI)と関係付けられます。第2マーチのa-Mollと関連付けることもできるかもしれません。
 T. 54は、トリオの穏やかで明るい雰囲気を一変させる減七の和音が鳴りますが、無事にB-Durのトニカへと戻っています。

 さあ、個人的に一番おもしろいと思っているトリオの後半です。
 動機的なことは、すでにみなさんお分かりになっていると思います。主題1の断片、それと序奏の動機Aが中心に組み上げられています。ここで、個人的に興味を持っているのは和音の構造です(譜例10)。

譜例10:《トイズ・パレード》T. 64 - 73の和音の要約

 B-Durのトリオ前半が終わると、トランペットが主題1の断片をファンファーレ風に奏し、ブリッジが始まります。ここはF-Durで開始しますが、T.68のみんな大好き「ナポリの6」の和音をきっかけに不思議なことが起こり始めます。
 T. 70からすべての声部が半音階を奏しつつ、様々な調のドミナンテを鳴らしていくのです。これでは今何調なのかわかりません!そう焦っていると、たどり着くのはT. 72。半音階が終わり、どこかの調にたどり着いたと思いきや、C音の上にたくさんの音が積み重なっている...。まあ、これもT. 70の続きだとして、次の和音を見てみると、お!やっとF-Durのドミナンテと、第5音上のサブドミナンテが鳴って、F-Durのトニカに行ける!――という期待は裏切られます。T. 73の3拍目、これまた調の所属が不明な和音が。さあ、この部分、みなさんはどのように考えますか?わたしは、この部分、とても素晴らしい出来の部分だと感じていますので、少しわたしの考えにお付き合いください。譜例11を見てください。

譜例11:《トイズ・パレード》T. 72 - 73の和音

 まずT. 72の最初に鳴る和音は、F-Durのドミナンテ(C音 - E音 - G音)とサブドミナンテ(B音 - D音 - F音)を組み合わせたものなのではないでしょうか。この和音を、ドミナンテにテンションとしてD音とF音を加えたという解釈も可能です。そうではなく、2つの和音の結合だとなぜわたしが考えているかというと、その後の2つの和音が答え合わせをしてくれているからです。つまり、T. 72の3拍目とT. 73の1拍目に鳴る和音は、T. 72がそれぞれ分解された和音になっています。
 それでは、T. 73の3拍目の和音はどうかと言うと、これも2つのドミナンテが結合したものなのではないかと考えています。それもF-Durのドミナンテとd-Moll(あるいはD-Dur)のドミナンテです。わたしがこれまで、異様に《トイズ・パレード》の中のd-Mollの要素を強調してきたのは、この部分があったからなのです。つまり、この後主部の再現に繋がる部分の直前に、単にF-Durのドミナンテを鳴らすだけでなく、d-Mollのドミナンテも同時に鳴らすことで、この先でF-Durかd-Mollか、どちらに行くのかわからなくなっているのです。

 この極めて印象的な和音構造の後、ゲネラル・パウゼを経て主部の再現を行います。作品の終わり(T. 89以降)で、今度は曲を終わらせるために、d-Mollの要素を解決させることを試みています。それがどこなのかは、ここまで読んでくださった方ならすぐに気がつくのではないかと思います。

 最後に、《トイズ・パレード》全体の調構造を簡単に示してみましょう(図3)。

図3:《トイズ・パレード》の調構造概略

 F-Durという基本的な調の流れのなかに、d-Mollの様々な要素が存在することで、あたかもF-Durとd-Mollのラインが曲中にあるように思われます。T. 73で、それらがすべて解決するように見せかけ、何事もなかったかのようにF-Durへと戻りますが、最後の最後にd-Moll(D-Dur)のドミナンテをF-Durのトニカへ明確に解決させてくれることで、《トイズ・パレード》全体に少しだけ影を落としていたd-MollのラインもF-Durへと回収されています。

 もっと詳しく見ていきたい事はまだまだあるのですが、長くなってしまうのも嫌なので(すでに長過ぎるので)、それはみなさんにお任せしたいと思います。

 「はじめに」に書いたように、この分析は絶対ではありません。わたしがわたしの目で見て、耳で聴いて分析をおこなったものであり、みなさんの考えとは異なることがあるはずです。「こう考える人もいるんだな」程度に考えてもらえると、わたしとしては嬉しく思います。
 ぜひ、みなさんも色々な見方で分析してみてください。それはきっと《トイズ・パレード》の物語を考えることにも、そしてもちろん、演奏をすることにも役に立つはずです――分析は演奏に役立ててこそです!

 《トイズ・パレード》、色々なことを考えることができる、大変興味深い作品でした。作曲者の平山雄一さん、そして、読んでくださったみなさまにお礼申し上げます。ありがとうございました!



石原勇太郎(作曲・音楽学)
時に音を紡ぎ、時に言葉を紡ぐ音楽家見習い。東京音楽大学大学院修士課程音楽学研究領域修了。同大大学院博士後期課程(音楽学)在学中。主な研究領域は、アントン・ブルックナーとその音楽の分析。1991年生まれ。2014年、第25回朝日作曲賞受賞。Internationale Bruckner-Gesellschaft(国際ブルックナー協会)、日本音楽学会各会員。 【公式サイト:https://yutaro-ishihara.com/】【ティーダ出版お取り扱い作品一覧



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