ティーダ楽譜担当がお届けする最新CDレビュー2019


皆さんこんにちは!ティーダ楽譜企画・制作担当のよっしーです!
さて、今年もこの季節がやってきましたね!そう、吹奏楽ならびに金管バンドのCDリリース!!
ということで今年もワタクシよっしーのレビューをお届けいたします♪一個人の感想として、ご参考にしていただければ幸いです。今回は私も録音に立ち会いましたので収録秘話もちょこちょこ交えながら、新曲たちの魅力を語っていこうかなと思います!

紅のファンファーレとダンス(福田洋介)
実は2018年の初演にもお邪魔させていただいたこの作品。冒頭の華やかかつ温もりあるファンファーレに惹きつけられた後、情熱的でリズミカルなダンスが展開されます。エネルギッシュなダンスのあとに再登場するファンファーレは感動的。胸の内にスッと入り込んできて、クライマックスを迎えます。

組曲「ハーリ・ヤーノシュ」より
(コダーイ/宇田川不二夫)
すべての作品には”著作権”というものが存在しまして…こちらの著作権、作曲家の死後70年存続しております。(例外アリ)著作権が存続していると、著作権者に許可をもらわないと、出版できないんですよね…。この曲も著作権が消尽したことにより、やっと自由に出版できるようになりました!改めて聴いてみると本当に聴きどころたっぷり、どこをとってもおいしい作品だなあと再確認しました。
今回は収録時間の都合上、一部抜粋となっておりますが、これだけでも存分楽しめる!名曲をじっくりお楽しみください♪
日本の旋律によるコンポジション第2番
《短縮版》  (水野修孝)
音楽史にその名を残す、水野修孝氏の管弦楽作品がこの度、吹奏楽版として新たな表情を見せることとなりました!実際吹奏楽の音を聴いてみると、想像以上に吹奏楽にマッチする!すてきな響きを醸し出している!今回は収録時間の都合上短縮版での収録となりましたが、民謡やわらべ歌に基づいた、和風にとどまらない、まさに日本の音楽です。熱の入った演奏を、お聴きのがしなく!
時の証明(芳賀傑)
若手作曲家特集でも取材にご協力いただいた、クードヴァン国際交響吹奏楽作曲コンクール第1位、芳賀傑さんのオリジナル作品。いやあ、なんでこんな美しい曲がかけるのだろう、と芳賀さんの作品を聴くたびに思います。 といいつつきれいな美しい部分ばかり、というわけではなく、ドロドロとした音楽も登場します。が、なんだろう、過度なグロテスクさではなくてむしろ愛おしくなってきます。フランスの響きに包まれながら、颯爽と展開されていく音楽に必死についていってる感じ。刻一刻と変わっていく景色から目が離せません!
ルパン3世のテーマ’89
(大野雄二/白藤淳一)
ワタクシよっしーは199〇年生まれなので(笑)このルパンは知らなかった!ルパンの音楽はなじみ深かったけど、アニメは金〇ロードショーでしか見たことなかった!でもでもでも、そんなわたしでも(?)一瞬で虜になった作品!
白藤さんからビッグバンド編成にアレンジした譜面をお送りいただいて、これ吹奏楽でもお願いできませんか…?と打診したのがはじまり。なんていうんでしょう。ちょっと色っぽい雰囲気を感じるのは私だけでしょうか…?コンサートに全力でお勧めしたい1曲です♪
ブリヤートモンゴルのための英雄行進曲
(グリエール/足立正)
このタイトル初めて聞いたわ~という方、正直に挙手!(笑)ほとんどの方がはじめましてではないでしょうか。なんでそんなマイナーな曲を?って??そんなあなたこそ聴いてみて!収録秘話ですが、2日間にわたって行われた収録の最終曲がこの曲でした。
やっと終わる!という解放感からでしょうか。ブンブン音が鳴ってた!特にホルンのメロディは素晴らしく熱がこもっていた!その場に立ち会った者にしてみれば、聴くたびにあの熱気を思い出す感覚です。
隠れた名曲の熱い演奏をお楽しみください。
花火~心もしのに古おもほゆ~(阿部勇一)

ここまで花火をドラマチックに表現した芸術作品はあったでしょうか…?ただただ胸にスッと突き刺さってくるドラマチックなメロディ。花火の力強さ、儚さ、こういった感性を持った日本人に生まれてきて良かったなあと素直に思いました。
後半はバスドラムが力強く花火の音を模します。もうね、スゴイ。圧巻。ほら貝や付け板、木しょうを含む編成ですが、聴いてみて、これらがいい味出してるなあと。とにかく説明するよりも、耳を傾けて酔いしれて。

碧のファンファーレ(石原勇太郎)
吹奏楽の「紅のファンファーレ~」に対抗して、金管バンドは「碧のファンファーレ」…というわけではないのですが、偶然の奇跡が起こりました(笑)この曲を録り終わった後、ベテランスタッフが「これは流行る!」と断言した作品。なんてったってこれまでもそうですが、石原さんの作品は優しく背中を押してくれるような、暖かな旋律が印象的。その中に力強い部分もあって、そしてファンファーレもすてきだし、どの部分も大好きです。
管楽器に16分が登場せず、ティンパニは3台の音替えなし。細部にまで配慮のされた、石原さんの音楽性とお心遣いが垣間見える作品です。

ティダヌファ (足立正)
長年にわたりティーダと親しくしていただいている足立さんが、金管バンドCD10周年のお祝いに相応しい曲を、とかいていただいた作品。ありがとうございます!(あと収録中に誕生日を迎えたワタシの誕生会も提案していただきありがとうございました!)
沖縄の方言で「太陽の子」を表すこのタイトルの通り、(ちなみに「ティーダ」は「太陽」の意味です!)沖縄の旋法を用いた、リズミカルで明るい作品です。この曲を聴くと、暖かい太陽の元でルンルンと駆け回りたい衝動にかられます。ウキウキわくわく、楽しみましょう♪
Magical Dances(福田洋介)
これまでの金管バンドとちょっと変わった、新しい色が加わったぞ!と福田さんから譜面をいただいたとき感じました。それぞれが古典曲っぽい感じもしつつ、不思議な響きを醸し出しています。それと「ちょっと考えますね…」と福田さんが練られていた、各曲のタイトルがとっても可愛い!
「白と黒のステップ」「紫のパヴァーヌ」など、タイトルを聴いた後に再度曲を聴いてみると、すっごいカラフルな世界観が浮かび上がってきました。4曲すべてが小っちゃくてそっと抱きしめたくなるような愛らしい作品たちです。
古城の伝説(坂井貴祐)
坂井さん曰く、直接的な曲のイメージはあまりない、とのことだったのですが、いやいやめっちゃ情景が思い浮かぶ!だんだん古城の全体像が浮かび上がってきて、馬に乗って駆けていって…
とにかくカッコイイ。冒険の世界に自分も飛び込んだかのような感覚です。ゆったりとした中間部はこれまでの古城のストーリーを振り返っているのでしょうか…感動的。その後の主題に戻ってくる場面もうまく説明できないけれど、心がグッと持っていかれます。みなさんも古城の物語、ぜひ味わってみませんか?
YAMATO WINDS~かぜわたる(東枝達郎)
2018年KAGRA MIXで大ヒット、東枝さんの新作が登場!KAGRA MIXはもともとイージーコレクション向けに、というお話でかいていただいたので小編成向きの作品となっておりますが、今回は大編成の皆さんにぜひ取り組んでいただきたい作品。
この…なんていうんでしょう、独特の東枝サウンド、そして打楽器奏者ならではのリズミカルな音楽。それぞれの旋律が絡み合いながら盛り上がって、主旋律が乗っかる箇所なんて、これから何が始まるんだろう…とゾクゾクさせられます。タイトルの通り、大地を駆け抜ける風のような広々とした音楽をお楽しみください。
Earth Melodies~大自然の序曲~
(富士原裕章)
富士原ファンの皆さん、お待たせしました!(実は私もその1人…)今年も期待を裏切らない新作が登場です♪もちろんこの曲に限らず、どの曲も金管バンドのためにかかれた作品なのですが、金管バンドっていいなあと聴いて強く感じました。なんでしょう、楽器に吹き込む息の暖かさをすっごい感じるんですよね。
管楽器に16分音符が登場せず、息の長いメロディが多いから…ですかね?まあ頭で考えるよりも、直接皆さんにも聞いて感じてほしい!そんな作品です。
Sweet Suite(芳賀傑)
芳賀さんが金管バンドをかいたらどんな響きがするんだろう…とドキドキワクワクしながらお待ちしていたのですが、いやあ、見事に芳賀サウンド健在!金管バンドでこんなおしゃれな音楽が奏でられるんだ!と感動しました。
なぜだかわかんないですが、ずっと聴いていると芳賀さんの温かくてチャーミングなお人柄もひしひしと感じるんですよね。心があったまっていくような…。作曲者自身によるカット案を使用してコンクールで演奏して、全曲版をコンサートで演奏という手もオススメです。
花火~心もしのに古おもほゆ~(阿部勇一)
吹奏楽CDにも収録しているこの作品。阿部さんから吹奏楽版の譜面を見せていただいて、これは金管バンドでもやりたい!と感じたティーダスタッフが、金管バンド版へのアレンジをお願いした経緯があります。
名古屋音楽大学金管バンドの皆さんの演奏を聴いて、お願いしてよかった!と思いました。いやあ、金管バンドでも素敵さ健在です。心にスッと刺さってくる旋律。聴けば聴くほどその魅力に虜になっていきます。コンクールで演奏された時にはもう…グググっときちゃいますよね絶対…!
ぶらびっとまーち(前田恵実)
ティーダ オリジナルキャラぶらびっとの、おしゃれでゴージャスなマーチが登場です。最初に前田さんから譜面をいただいたとき、魔法使いですか!?って思うぐらいおしゃれに仕上げていただいて感動しました(語彙力なさすぎ…)収録の際には、「ここには”ぶら・ぶら・ぶらびっと~♪”と歌詞がついています」など教えていただいて、ありがとうございます!!!というぶらびっとの気持ちになりました(笑)いろんなぶらびっとが垣間見える、ステキな作品です♪
パッサカリア(阿部勇一)
こちら、第7回全日本小学生金管バンド選手権の課題曲となっている作品です。これまで課題曲の音源全曲版は課題曲を購入いただいた方しかお聴きいただけなかったのですが、それはもったいない!ティーダのCDも10周年だし、もっと多くの方々に聴いていただこう!と思いまして、今回のラインナップに仲間入りしました。
「課題曲」と思って聴くと少しとっつきにくいかもしれませんが、音楽的内容に富んだ、素晴らしい作品です。ぜひ聴いて、味わってみてください。なお前回の全日本小学生金管バンド選手権の様子はコチラの特集でおまとめしています★
ロッキーのテーマ
Ganna Fly Now~The Final Bell(小泉貴久編曲)
聴きなじみあるカッッコイイこの曲も金管バンドで。長年ティーダスタッフが出版したく思っていたロッキーのテーマがついに…!有名な冒頭のGanna Fly Nowから始まり、昨年ニュースでもよく耳にした(!?)The Final Bellへと続きます。Ganna Fly Nowのみでも演奏できるスグレモノです!
フラッシュダンス
…ホワット・ア・フィーリング(足立正編曲)
昨年の出版以来人気の当曲も収録しちゃいました♪フィンガースナップでおしゃれに指を鳴らしたり、フットタッピングで足踏みしたり、遊び心たっぷりのアレンジになっています。収録時にはできるだけ大きな音を出してマイクに拾ってもらおうと奏者さんが工夫してらっしゃいました(笑)
彼こそが海賊(足立正編曲)
こちらも2018年出版の人気曲。名画「パイレーツオブカリビアン」主題歌です。このかっこいい曲も足立さんの手にかかれば簡単にかっこよく演奏することができます…!収録に立ち会って、改めて足立さんのアレンジのすばらしさを感じました。工夫の詰まったアレンジをお楽しみください♪
キッチンサンバ(岩村雄太/東枝達郎)
「キッチン道具を打楽器に見立てた楽しいポップス作品を」ということで岩村さんに打診したのが5年前。打楽器奏者であり作曲家でもある東枝さんのお力もお借りして、ついに日の目を浴びる日がやってきました!打楽器パートの楽器名にも注目です!編成表を見て、ニヤニヤしちゃってください(笑)
荒野の七人(小泉貴久編曲)
この曲もずっと出版したかった!だってかっこいいもん!(笑)世代を問わず、誰もが聴きホレちゃう名曲だと思います。(私も世代じゃないけど収録中ノリノリでしたもん…笑)吹いてて楽しい、聴いてて楽しい、コンサートにうってつけの作品です!
組曲「メリーポピンズ」より(芳賀傑編曲)
映画公開で再注目を浴びているメリーポピンズの名曲たちを♪楽譜は4曲セットでの販売ですが、このCDにはオーバーチュアとチムチムチェリーの2曲を収録。遊び心たっぷりのアレンジで、チムチム~のティンパニとか面白かった…!これは聴いた人だけのお楽しみということで(笑)
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